心を映す鏡
一年くらい前の出来事ですが、生徒さん数名と一緒に、介護施設にボランティア演奏に訪れた時のお話しです。
ソロ演奏や合奏の披露の他に、いつもハープの体験コーナーを設けています。
入所者の方達は、間近でハープを見るのも聴くのも初めて。
音を鳴らすことももちろん初めてで、グリッサンドを体験していただくと、声をあげて喜んでくれたり、全身で喜びを表現してくれます(^^)
そんな中、耳が聞こえないという女性の方が、ハープの体験をしてくれました。
職員の方から、この方は耳が全く聞こえない方ですと教えていただいた時、一瞬ドキっとしました。
、、、きっと何かは伝わる!と思い、職員の方と介添えをしながら、弦の上に指のお腹をつけてグリッサンドを体験していただきました。
そして、ポロロロロンとハープの音色が響きました。
すると、その方が、静かに頷きながら、ご自分の胸に手を当てて、トントンとされました。
「ここにちゃんと届いているよ」と、教えてくれたのです。
その瞬間、周りにいたみんなの胸が熱くなりました。
よかった、伝わってる。。。
この方は耳が聞こえない分、音の波動とか、空気の変化を感じとる能力が研ぎ澄まされているのだと思います。
そして私自身、目に見えない・形のない・言葉もない”音”を、どうやって相手の心に届けるのか。原点に帰る出来事でした。
もっともっと一音一音大切に、綺麗な振動の音を鳴らしたい、と思う出来事でした。
ハープは心を映す鏡と言われます。
心の中は、いつも濁りなく澄んでいたいですね。
色々な演奏の活動をしていると、本当に沢山の学びがあります。
何が学べるかは、その時その場所でしかわからないです。
早くまたみんなで演奏に行ける日が来るといいなぁ♪
ハープを持ち寄って、みんなで演奏が出来るのも、アイリッシュハープのいいところです(^^)
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